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生活スタイルをフレキシブルに変える可能性に満ちた折りたたみ自転車

マウンテンバイクブーム、ピストブーム、ロードバイクブーム……この数十年を振り返っただけでも、趣味として乗る自転車の世界にはいくつかの流行が見受けられます。このブームというのが曲者で、その熱量が大きければ大きいほど冷めていくスピードも速く、規模が大きければ大きいほどブームが去った後の景色は寂しいものになりがちです。

そんな趣味の自転車でありながら、時代ごとに流行のスタイルを取り入れることで、常に一定の需要を維持し続けている小径車(ミニベロ)という自転車のジャンル。中でも保管場所を確保しやすい折りたたみ自転車の人気は根強く、複数の車両を用途別に使い分けているマニアも少なくありません。今回はそんな折りたたみ自転車の魅力について、振り返ってみたいと思います。

折りたたみ自転車の歴史

「自転車を折りたたんで運ぶ」という発想はすでに、世界でオーディナリー型自転車(日本ではだるま自転車の相性で親しまれた)が流行した19世紀の後期には存在していましたが、私たちのよく知る折りたたみ自転車のスタイルが定着し始めたのは、ヨーロッパで小径車(ミニベロ)が注目されるようになった1960年代から1970年代にかけてのこと。

日本でも20~22インチのミニサイクルと呼ばれる低床フレームの女性向け自転車が人気だった時代です。英国ではラレー・トゥウェンティ、軽量なアルミフレームを採用したビッカートン・ポータブル(ブロンプトン誕生に起因するモデルとしても有名)といった歴史に名を残す車両が登場し、レジャーブームも相まって、小径タイヤの折りたたみ自転車が普及していきました。

80年代に入るとその後、折りたたみ自転車の2大ブランドとして双璧をなすこととなるダホンとブロンプトンがそれぞれ量産を開始。90年代中期には上陸間もないr&m・バーディー(日本ではBD-1の名称で販売)が脚光を浴び、「スポーツフォールディングバイク」の概念が浸透すると共に、日本で空前の折りたたみ自転車ブームが巻き起こります。こうして折りたたみ自転車は、趣味として乗る自転車のジャンルとして確固たる地位を築いていったのです。

BD-1イメージ
1983年に生産されたダホンの第一世代モデル。最初の6月間で6000台以上が販売され世界的ヒットとなった。

輪行で広がる移動の可能性

折りたたみ自転車は文字通り〈折りたためる〉自転車ですから「敷地内に駐輪場所がない」といった自転車の保管事情ありきで選ばれることは少なからずあります。収納のために都度、分解する必要はありませんし、車輪の大きさが20インチ以下の小径タイプであれば、室内や車のトランクに収納することも苦ではありませんから。

その優れた収納性を活かして、日々の生活をもっとにスマートに、趣味をもっと充実したものに変えるテクニック、それが「輪行」です。折りたたみ自転車を所有している趣味層のオーナーに質問すると、折りたたみ自転車を選んだ理由として半数が「輪行してみたかったから」と回答、その需要の高さに驚かされます。そもそも自転車を趣味としている人、趣味に活用しようとしている人でもなければ縁遠いであろう、この「輪行」というワード。

簡単に説明すると、自転車を分解または折りたたみ、専用の袋やケースに収納して電車や飛行機、船といった公共の交通機関に持ち込む、移動手段の一つです。かつては自転車旅を好む一部のマニアが使う特殊な言葉かつ行為でしたが、2000年代以降は日本で折りたたみ自転車の趣味層が急増したこともあり、それなりにポピュラーな移動手段となっています。輪行を活用すれば、自走では辿り着けない遠方の観光地、島しょ、海外へも愛車同伴で訪れることができるのですから、自転車旅の可能性は格段に広がること間違いありません。

輪行イメージ

移動のプロセスは気分次第

遠方への自転車旅以外にも輪行を活用するメリットはいくつかあります。都市部を起点として出かける場合、信号や交通量の多い市街地を経由するケースがほとんどで、ストップアンドゴーを繰り返すシチュエーションは乗り手の体力を無駄に消費する上、幹線道路では交通渋滞に巻き込まれることも。そんな自転車にとって快適とは言えない区間は公共の交通機関を利用して移動、気持ちよく走れる場所だけサイクリングを楽しむことも可能です。

往路は自走で復路は輪行、またはその逆のプロセスで時間を効率よく使ったり、体力を温存するようなプランも折りたたみ自転車なら気軽に立てられます。夏場であれば涼しい時間帯にサイクリングを楽しみ、日差しの強い日中は輪行で移動してもよし。「雨がパラついてきたから」「風が強くなってきたから」など、気分次第で輪行へ移行するのも折りたたみ自転車だからこそ可能な技。

「全行程を自分の足で走ってこその自転車旅」と主張される硬派なサイクリストからは邪道と叱られてしまうかも知れませんが、趣味に対する感覚は人それぞれ。修行ではありませんから、無理して頑張る必要などありません。折りたたみ自転車には気分次第で移動のプロセスを変更できる寛容さが備わっているのですから、存分に活用してみるのも悪くはないはずです。

サイクリングイメージ

折りたたみ自転車の選び方

折りたたみ自転車のスタイルは実にさまざまです。車輪は極小径の8インチから14インチ、16インチ、18インチ、20インチと車両によって異なるサイズのものが装備され、折りたたむシステムも多岐に渡ります。横方向に折りたたむシステム、縦方向に折りたたむシステム、その両方を組み合わせたシステムと、車両に合わせた独創的かつユニークなシステムが採用されています。では、なにを基準に選べばいいのでしょう?

まずは避けては通れない予算について。折りたたみ自転車にはディスカウントストアの店頭に並ぶ数万円で購入できる車両もあれば、専門店の上座に鎮座する100万円を超えるような車両もあります。高ければいいというわけではありませんが、趣味の自転車として長く乗り続けようと考えるのであれば、極端に安価なモデルはお薦めできません。なるべく折りたたみ自転車に精通した技術スタッフを抱える専門店で、一定の保証が得られるモデルを選んで頂きたいところ。

車やオートバイのように国から車検や自賠責保険への加入が義務付けられていない自転車(自転車保険への加入を義務化している自治体はあるが原則として罰則はない)ですが、命を乗せて走る乗り物であることに変わりはありません。「怪我をしない」「怪我をさせない」ための第一歩は自転車選びから始まっているのです。

折りたたみイメージ
14ホイールを履くK3と20インチホイールを履くデフターTXのサイズ比較。K3の折りたたんだサイズがW65×H59×D28センチであるのに対して、デフターTXの折りたたんだサイズはW82×H65×D42センチと収納に必要なスペースは異なってくる。
DAHON K3イメージ
DAHON K3
3段変速を装備しながら8.2キロという超軽量なスペックを実現。進化し続けるモバイルバイクの定番人気モデル。
DAHON DEFTER TX イメージ

DAHON DEFTER TX
10キロを下回る軽量な車体と優れたコストパフォーマンスを両立。さらなる可能性を求めたデフターの進化形。

安価なモデルと高額なモデルではなにが違うのか? スポーツ車の場合、一般的に高額になるほど重量は軽くなっていきます。持ち運ぶことを前提とするのなら、折りたたみ自転車は軽い方がいいに決まっていますが、なにかを得るためになにかを犠牲にするのは世の常。

事実、耐久性や実用性を犠牲にして得られる軽さも存在するため、安易にスペックだけで選ぶのは失敗の元。まず専門店に足を運び、実車を前にして説明を受けながら、自分の趣味や生活のスタイルに見合ったモデルを見極めてみてはいかがでしょう?

ネットに情報が溢れている現代ですが、現場で経験を積み重ねてきたスタッフの知識には質も量も遠く及びません。プロの力を借りることこそ、自転車選びの成功への近道なのです。

自転車販売店イメージ

プロのアドバイスを頂戴するにしても、そもそも自分がどんな使い方をしたいのか、イメージを持っていなければ相談することもできませんから、理想のスタイルを思い描くことは大切です。

輪行時の負担軽減を重視するのであれば、担ぎやすい軽量なモデルが好ましく、特に鉄道輪行では占有する床面積が少ないほど周囲に掛かるストレスが減るため、車輪のサイズが小さなモデルやたたんだときに縦置きできる車種を選べば安心。走行時の安定性や乗り手の疲労軽減を優先させるのであれば車輪のサイズは大きい方が有利ですし、キャンプ道具などの荷物を積載するのであれば確実にキャリアを固定できる頑丈なモデルがベストです。

折りたためるがゆえに一般的な自転車よりも構造が複雑で、メンテナンスに気を使う部分も多い折りたたみ自転車。各部のライフタイムに関する知識を含め、数多くの車両と接してきた専門店のスタッフは、メーカーのカタログや個人発信の情報から得られないノウハウを持ち合わせています。「マニアックな店は入りづらい」という心の壁を乗り越えて、スタッフに声をかけるところから愛車選びをスタートさせてみてください。

K3走行イメージ

SHIFTAでも折りたたみ自転車が気になっているみなさんにオススメしたい魅力あふれるモデルを数多くラインナップ中。是非一度チェックしてみてください!
▶︎https://shifta.jp/category-list/foldingbike/

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TRIJET

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