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0.3からはじめるウルトラライト輪行ソロキャンプ Vol.06 番外編:究極の街なかキャンプ場で楽しむ夜景

軽量コンパクトな自転車で輪行(公共交通機関で移動)して、ミニマムな装備でソロキャンプするこの企画も今回で第6回。暑い日が続いていて、涼められそうな企画は無いかな〜と考えていたところ、近所を夜散歩するイメージで、夜景を見に行くだけのキャンプを思いついた。場所はずっと気になっていた、究極の街なかキャンプ場。自宅から自走で行くので輪行しないが、番外編としてご覧ください。

究極の街なかキャンプ場とは

短い梅雨が明けた大阪。今回の出発地点は梅田に設定。ここからキャンプ場までは自転車でゆっくり走っても15分くらい。この近さには、ご存じない方は「???」だろう。

輪行はしないが、車体はやっぱりお気に入りのDAHON K3。軽量コンパクトに振り切った清い仕様ながらも、必要以上にキビキビ走ってくれる頼もしい1台だ。

冬用装備は不要になったので、装備は前回に比べてかなり軽量に。バックバック一つ担いで、いざ出発。

走り始めて数分で、大阪のガンジス(←勝手に命名)、淀川が見えてきた。阪急の線路と並行して架かる十三大橋は、北からも南からも通勤通学で多くの人が行き交う生活に密着した橋だ。あまりの暑さに出発を遅らせたが、夕方近くになっても日差しがきつい。でもゆったり流れる川面はいい雰囲気だ。久しぶりのキャンプに、心が躍る。

十三側に渡って河川敷に下りる。目指すキャンプ場は、河川敷を走ってすぐだ。阪急の線路に挟まれて向こうにグランフロント大阪の見えるこの景色は、昔から気に入っていて自分的定番の撮影スポットのひとつ。

……と、寄り道しながらも、河川敷を数分走れば到着。今回利用するキャンプ場はその名も「淀川キャンプフィールド」だ。堤防の上から眺めてみた。だだっ広い芝生。そして川向こうに見えるのが梅田の街並みだ。

キャンプ場の周りでは特に朝晩の涼しい時間帯、ランニングや散歩を楽しむ方も多い。

暑い夏の平日ということもあり、今日の利用者は自分たちだけのようだ。設営場所は芝生の真ん中としよう。「たち」については後述する。

写真左奥のコンテナが受付で、キャンプ場利用者専用のパスワードロック付きトイレも設置されている。

この都会感! 雄大な自然の癒しは無いが、仮にゲリラ豪雨でも来ようものなら、夜中でも自走で家に帰れる安心感がある。

ここをキャンプ地とする。

今回の装備と設営

コンビニへの買い出しなどでバタバタしていたら、すっかり夕暮れ。さっそく設営していこう。設営自体はいつもどおり一瞬で終わるのだけど、今日はお楽しみがあるのだ。

今回は夏の装備となり、シュラフや衣類がだいぶ軽量化された。シュラフカバーは前日までの雨で地面が濡れていたり急な雨の時用に念のため持ってきたが、使うことはなかった。シュラフはメッシュの薄いシーツ系で、頭まで被れば虫対策になる。

ポンチョをタープ代わりとし、マット、シュラフ、シュラフカバーで寝るだけの、いつもどおりの超ULスタイル。詳細は、前回までのコラムを参照。

前回から追加した装備は、ペグハンマー。一般的に、硬くて重いハンマーの方がペグを打ちやすく、軽いハンマーだと打てるペグの材質やサイズ、地面の状態にも制限が出るなどトレードオフの関係にある。この輪行ソロキャンプでの装備は軽さ重視なので、手足で土に押し込んだり拾った石で打つよりは確実に便利…くらいのギリギリな製品を探していたところ、muracoのCARAJAS™ PEG HAMMERという製品に行きついた。236 gという軽さが実用に耐えないかも、と心配していたが、自分の使っている軽量アルミペグには必要十分、かなり使いやすかった。シンプルな形状でパッキングにも有利だし、何より格好いい。

写真右がそのペグハンマー。かなりスタイリッシュ。ガイロープに自在金具は一切使わない派。

ちょうどいいタイミングで、今回のゲストがやってきた。上で自分「たち」と言ってた件だ。今回のキャンプ場まで自宅から自走できるというので、折りたたみチェアや焚き火台などを持ってきてもらった。自転車は、太いタイヤが河川敷の未舗装路にも似合うDAHONのHorize Disc。カスタムで装着しているリアラックにはもっと積載できそうなので、もっと色々お願いすればよかった。

フロントライトはさりげなくBOOKMANのCurve Front Lightをチョイスしている。暗くなってから乗らせてもらったが、220ルーメンの明るさで暗い河川敷でも安心して走れた。

「ゲスト」とは名ばかりで、一緒に色々と手伝ってもらった。受付で薪を購入してきた。非常用の水が入ったポリタンクと、焚き火シートの下にさらに敷く木の板。綺麗な芝生を守るには、本来はこれくらい必要ということだ。

バトニング(薪割り)もお願いした。モデルがいると撮影が捗る。

あっという間に準備完了。お腹の方も空き過ぎるくらいに準備完了。

雰囲気やこだわりは無視して火起こしには着火剤を用いるので、薪割りはこれくらいで大丈夫。

淀川の夜の過ごし方

献立はシンプルに焼肉とした。少しずつ焼きながら食べられるし、絶対に美味しいし、何より料理のスキルが問われない。火起こしは協力しあったが、肉の管理はゲストが完璧にしてくれた。天国だ。

それではさっそく、いただきます。

美味い!焼肉最高〜!

次々と焼いて、どんどん食べる。話も弾む。話題は古いロックネタからレゲエへ移行。すぐに検索してスマホで流すあたりは、さすが今どきの若者……。

ひっそりと自然の中で静かな時間を過ごすソロキャンプとはまた違う、話し相手がいる時間も心地いい。時々パチンと鳴る焚き火の音を聞きながら、都会の夜景をボーッと見る。

焚き火のあるキャンプってやっぱりいいな。複数人だと火の管理を心配せずにその場を離れることもできる。

知らぬ間に時間が過ぎ、食べたら帰る予定にしていたゲストは、そのまま朝まで仮眠することになった(屋根なしで!)。

夏の朝は早い、そして暑い

鳥の鳴き声と、蒸しっとした熱気で目が覚めた。ちょうど朝日が出たところで、時間は5時。早!

ゲストの彼も目が覚めたので、寝起きの1杯としてチャイを振る舞うことに。

ソロキャンプでチャイを淹れるのは3回目かな。チャイを飲んだことが無いというので、スパイスは入れずにノーマルで。

チャイの淹れ方は、沸騰させた少量の湯に茶葉を投入し、牛乳を入れて煮出すだけ。吹きこぼれそうになるのを何度も繰り返し、根気よく煮出せば美味しくなる。最後にお好みで砂糖を入れて混ぜ、茶漉しでコップに移せばでき上がり。個人的には生姜を入れるジンジャーチャイが好み。

いただきます。気に入ってくれたようで、良かった。

彼が帰っていったので、あらためてゆっくり朝食を。BE-PAL付録のCHUMSコラボの鋳鉄製ミニスキレットで、ウインナーを焼いて、パン、コーヒー、バナナと。

ここは芝生だけのキャンプ場で木陰が無いので、陽射しがジリジリとする。タープがなければ夏の利用は厳しいと感じた。

朝食は美味しく楽しめたが、少し高くなった太陽ですでに暑いので撤収するとしよう。ペグハンマーのヘッドのペグ抜き機能も使いやすくて、撤収が捗った。究極のULとは言えなくなる気もするが、今後も使っていこう。

少し早いが帰るとする。淀川キャンプフィールドさん、ありがとうございました。

キャンプ場の管理人による対応は21時までだが、宿泊者がいる日は受付コンテナの中で宿直していて、緊急時には声をかけても良いとのこと。夜間は無人になるところも多い中、安心して利用できるキャンプ場といえる。(管理人さんはとても感じのいい方だった)

今回は番外編として、ソロではないキャンプをお届けした。

チェアリングの延長でデイキャンプ。バーベキューの延長でテント泊キャンプ。自転車で道具を持ち寄ってアウトドアを楽しむ。街なかのキャンプ場だから気軽にできる、そういった楽しみもいいなと思った。

 

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