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自転車のある生活 “6WHEEL LIFE入門” -前編-
2023.06.30
目次
「6WHEEL」とは
ホイール(車輪)が6つという意味の「6WHEEL(シックスホイール)」。ネットで検索するとホイールが6つ付いた特殊な自動車の画像が出てきたりもしますが、ここではバイクと車のある生活を楽しむことを「6WHEEL LIFE(シックスホイールライフ」と呼びます。世間的には「車とオートバイの両方を楽しむ人」の生活のこともそう呼ぶように、言わば「乗り物好きの理想の生活」を指す言葉と言ってもいいでしょう。前編・後編に分けて6WHEEL LIFE入門編をたっぷりとお届けしたいと思います!
バイクをお気に入りの車に積んで遠く離れた地でサイクリングを楽しむ、最高ですよね!そんな永遠の少年たちに向けたバイクと車を楽しむネクストステップとして、ここではサイクルキャリアを使った車の運搬方法についてご紹介したいと思います。
サイクルキャリアの種類 -様々な積載方法-
車にバイクを載せるためにはサイクルキャリアという固定器具が必要ですが、一般的には大きく分けて以下の3種類に分類されます。
ルーフキャリアタイプ
車の屋根にルーフキャリア(ベースキャリア)を取り付けて、その上でバイクを固定するタイプのサイクルキャリア。固定する手法も主に2種類に分類され、バイクをそのまま載せるタイプと、フロントホイールを外してフロントフォーク先端で固定するタイプがあります。載せる台数分のキャリアが必要となります。
リアキャリアタイプ
一般的にはハッチバック(3ドア・5ドア)タイプの車のバックドアに設置するタイプのキャリアで、車の後方にバイクを横向きに固定します。キャリア1台でバイクを2〜3台固定できるタイプが多いです。
ヒッチメンバーキャリア
乗用車で小型トレーラー等を牽引する際に、トレーラーの連結器を車体側に固定するための装置がヒッチメンバー(トゥバーとも呼ぶ)で、ヒッチメンバーキャリアはその装置に固定して車の後方に横向きにバイクを固定するタイプのキャリア。キャリア1つでバイクを2〜3台固定できるタイプが主流。
サイクルキャリアのメリット・デメリット
バイクを車に積んだ時の見た目の好みもあると思いますが、所有されている車や生活スタイルにどのキャリアが合うのかを考えることも重要です。サイクルキャリアの種類ごとに知っておきたいポイントをまとめてみました。
先にそれぞれの共通のメリットを挙げておきたいと思いますが、バイクを車外に積載することで車内を広く使うことができるので、移動先でのアクティビティの幅が広がり、複数人の乗車が可能になります。これだけでも多少のデメリットは目をつぶることができそうですね!
ルーフキャリアタイプ
大手メーカーの製品でも3万円台から選べるので手を出しやすいのと、ベースキャリアへの取り付けも手持ちの工具で簡単にできるものが多いです。車の全長や幅が変わらないので普段通りの運転ができるのはもちろん、すべてのドアを自由に開閉できるのもポイント。基本的にはバイク1台につきキャリアが1台必要となります。ベースキャリアがない車には取り付けられないのと、バイクの重量が10kgを超えたり車高が高い車だと、ワンオペで持ち上げて固定する作業が大変かもしれません。また、積載時の車の全高がかなり高くなっているので、立体駐車場など屋内への侵入は特に注意が必要です。
リアキャリアタイプ
大手メーカー製品でも2万円台から選べるので手を出しやすいのと、中には工具なしで簡単に取り付けられるものもあります。キャリア1台でバイクを複数台載せることができるのと、バイクを高く持ち上げる必要がないので積載が楽なのもポイント。取り付けできる車の種類が限られているので購入前に所有する車への互換性の確認が必要なのと、キャリアを取り付けている間はバックドアの開閉やリアガラスのワイパーの使用ができないものが多いです。また、道路交通法で定められた範囲内で積載物を収める必要があるのと、運転時は後ろの自転車を載せているので、バックする時は特に注意が必要です。
ヒッチメンバーキャリア
キャリアの取り付けや自転車の積み下ろしが楽なのはリアキャリアと同様ですが、キャリアを外さなくてもバックドアの開閉やワイパーが使用できるのがポイント。ただ、車にヒッチメンバーの取り付けが必要となりますが、取り付けできる車種が限られていることがネックとなります。価格はタイプによって3〜20万円と幅が広く、運転や積載方法についてはリアキャリア同様に注意が必要です。
SHIFTAがおすすめするサイクルキャリアは?
ここまでサイクルキャリアについてご紹介してきましたが、その中からSHIFTAがおすすめする商品をピックアップして、実際に車に取り付けてバイクを載せてみようと思います!今回はルーフキャリアタイプを選びましたが、その理由を以下にまとめました。
・アウトドアブームの影響で、ベースキャリア搭載車を所有している人が増えている
・ベースキャリアを持っていなくても安価で導入が可能(大手メーカーから2万円台から販売されている)
・車の運転に自信がなくても安心 (建物さえ入らなければまず安全)
・屋根にバイクを載せるスタイルに憧れている方が多い(ロードレースのサポートカーのイメージ)
ピックアップするのはTerzo製のROOF CYCLE CARRIER FORK DOWN [EZ LOCK] (¥33,000税込)です。自動車部品の老舗メーカーPIAAが手掛けるカーキャリアブランド「Terzo(テルッツォ)」の最新ルーフサイクルキャリアで、独自開発の「EZ LOCK」機構が採用されているのがポイント。前後ホイールを付けたまま載せるタイプは全体の重心が高くなることで横揺れ時の自転車への負荷が大きくなる可能性があるので、高額車を載せる際にはこのようなフォークで固定するタイプが望ましいですね。
このサイクルキャリアを使用して、今年フルモデルチェンジを果たしたルノーの人気モデル「カングー」に自転車を載せたいと思います!
車載インプレッション “Terzo ROOF CYCLE CARRIER FORK DOWN [EZ LOCK]”
最初にベースキャリアにサイクルキャリアをセットするところから作業を行います。サイクルキャリア側に必要なパーツ類を取り付けた状態でベースキャリアに固定します。取り付ける際に必要な工具は付属の4mmの六角レンチだけなので、気を付ける点はキャリアが進行方向に真っ直ぐにセットされているか確認するぐらいでしょうか。
※新型カングーのベースキャリアには特殊な取り付け方法が必要となりますので、詳しくは下記ルノー コールまでお問い合わせください。
次に自転車側の準備をおこないます。EZ LOCKという機構は、予めフロントフォークの先端にアダプターを取り付けることで、サイクルキャリアへしっかり固定できる上に作業が楽になり、先代では対応していなかったカーボンフレームの自転車が積めるようになったのもポイント。準備作業はフロントホイールを外してアダプターをセットしてスルーアクセルで固定するだけ。今回ディスクブレーキ仕様の自転車を載せるので、ホイールを外した後はブレーキキャリパーにスペーサーをセットしてあげれば誤ってブレーキレバーを触ってしまっても安心ですね。あとバッグ類など走行中の空気抵抗が大きくなるような物は取り外しておきます。
付属するアダプターは従来のクイックレリーズタイプに加えて4種のスルーアクセルタイプ(径:12mm/15mm、幅:100mm/110mm)の計5規格に対応していますので、ほとんどのスポーツバイクを載せることができます。
サイクルキャリアに自転車を載せていきます。持ち上げて自転車を支えながら固定するのはけっこう難しいので、安全のため二人で作業をすることをおすすめします。車高の高い車の場合は脚立があると作業がはかどります。
フロントフォークの先端に取り付けたアダプターをキャリアに固定します。所定の位置に嵌めて付属のラチェットで締めて固定します。従来のタイプだとこの状態での作業時間が長くなるので大変でしたが、EZ LOCKは手早く作業ができるので楽です。後輪は付属のマジックベルトで固定します。
EZ LOCKの部分を丸ごと覆うようにカバーをして施錠をします。ラチェットにアクセスするには鍵が必要となるのでセキュリティは万全です。空気抵抗を最小限に抑えるカバー形状もカッコいいですね。
ちなみに、カバーの両端部分はバイク側のフォーク先端の仕様に応じて開き幅が調節できるようになっています。写真右のようにレバー等の突起が何もない場合は開き幅を狭く、クイックレバーがある仕様であれば少し開いて干渉しないように調整することができます。自転車に寄り添う機能に感心しました!
そしてトラブルなく無事に積むことができました!キャリアを車に取り付けた状態から計測して、車載完了までにかかった時間は自転車2人がかりで5分ほどでした。初めての作業だったので、慣れればもっと手際良くできて時間を短縮できそうです。
ここまで車外に積載するタイプのサイクルキャリアをご紹介してきましたが、ミニバンやハイエースのような小型貨物車などトランクスペースにかなり余裕がある場合は、車内積載も有効な手段の一つとなります。そこで後編では、新しくなったルノー・カングーの優れた積載性を活かした自転車の積載スタイルについてご紹介します!
■Terzo製品についてのお問い合わせ先
PIAA株式会社 お客様相談窓口 0570-050-555
■カングー/ルノー用サイクルキャリアについてのお問い合わせ先
ルノー コール 0120-676-365 受付時間9:00-18:00 年中無休
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