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酷暑を乗り切れ!サイクルクリニックvol.1 -NIGHT RIDE(ナイトライド)を始めよう!-

山間部の走行中に木陰に入ると思わず「涼しい!」と口走ってしまう、暑さの厳しい季節が年々長く感じる今日この頃。40度越えと連日報道されることにも驚かなくなってくるほど、暑さで感覚が麻痺してきていませんか!?
「昔の夏はこんなに暑くなかった」と人生の諸先輩方は口を揃えますが、現代の若者からするとその時代を知らないわけで、年齢を重ねるにつれて耐性が落ちているだけじゃないのかと思いつつ実際のところどうなの?ということで、酷暑でもサイクリングを楽しむための”NIGHT RIDE(ナイトライド)”についてご紹介します!

■年々暑さが増している!?

二酸化炭素の増加やヒートアイランド、気象条件など様々な要因があると思いますが、この100年間で日本の平均気温が1.4度上昇したとか、紫外線量が10年で4.6%増加しているというデータもありますが、特に夏場は年々厳しい暑さに見舞われているのが現状のようです(実際はもっと暑くなっているように感じるけど…)
このような暑さの中でのスポーツは、身体面の管理をしっかりおこなわないと怪我や体調不良に繋がるため、特にサイクリングやランニングなど単独でおこなうようなスポーツは自身の健康管理が重要となってきます。

細線(黒):各年の平均気温の基準値からの偏差、太線(青):偏差の5年移動平均値、直線(赤):長期変化傾向。基準値は1991〜2020年の30年平均値。1920年から2020年の100年間で1.4度上昇したことをグラフが表している。

■酷暑の中のライドが危険なワケ

気温が30度を超えるような真夏日にサイクリングすると、どのようなリスクの可能性があるか詳しく見ていきましょう。

1, 熱中症

スポーツによる熱中症は、大量の発汗に伴って塩分が欠乏することで熱疲労が発生し、体温調節機能が低下することが主な原因です。ライド中は常に風を受けるので、汗の乾燥スピードが早いことや体感温度がそれほど高くないということもあり、自覚が遅れる傾向にあります。
塩分と水分を十分摂っていても、長時間炎天下にいると体温が下がらないので、コンビニなど涼しい場所や冷たい飲み物でマメに体を冷やす対策が必須です。

少子高齢化が進んでいることも一因だと思われるが、救急搬送される熱中症患者数も増加の一途を辿っている。

2, 日焼け

長時間日光に晒されると、日焼けとなって皮膚に大きな負担がかかるだけでなく、皮膚の炎症は体力の消耗に直結します。日焼け止めをしっかり塗布しない場合、もしくは皮膚が強くない方は水ぶくれなど重症化することもあり、しっかりと対策をおこなう必要があります。
また、日焼けを嫌って全身を覆って走る方も多いですが、ウェアの素材を誤るとうまく放熱できず熱中症を引き起こす原因となるので注意が必要です。

3, 機材の性能低下・操作ミスなど

日中の路面温度は気温の倍近くまで高くなる場合もあり、タイヤの空気圧管理が重要となります。空気圧が高すぎるとバーストが起きる可能性が高まります。ダウンヒルなどで長時間ブレーキをかけながら下る場合はブレーキパッドの熱ダレによる制動力低下にも注意が必要です。
普段からグローブを着用していないという方は、汗で手を滑らせて落車する危険が高まります。また、体調の変化に伴う注意力の低下により、落車や事故を起こす危険も高まってきます。

これらの物理的なリスクだけでなく、暑さのせいで長時間走れないというのが欲求に対するストレスとなって、心身に蓄積していくことも見えないリスクと言えるかもしれません。しかも2025年は記録的な暑さで、ほとんど35度を超える猛暑日が続いていることから、暑くて乗れない期間が長くなる傾向にありそうです。
そんな暑い中、屋外でサイクリングをエンジョイするために果たしてナイトライドは救いの切り札となってくれるのか、細かく検証していきたいと思います!

■ナイトライドのメリット・デメリット

日中のライドとの違いはおよそ見当が付きそうですが、どのような差があるのか詳しく知っておきたいところ。様々な観点から考慮して見ていきましょう。

・メリット

1, 涼しい・日焼けしない
猛暑日でも日が落ちれば気温は30℃を下回るので、体感的には春や秋のような快適な環境で走ることができます。また、太陽光がないということは熱を発生させる赤外線や日焼けの原因となる紫外線もないので、皮膚の弱い方や日焼けを気にする方には快適なライド環境と言えます。

2, 交通量が少なく開放的
帰宅ラッシュ後の19時以降は車両の交通量が減る傾向にあります。夜が更けていくにつれて周囲を走る車両が少なくなり、日中よりも走りに集中しやすくなります。また、日中と同じルートを走る場合でも夜は視覚的に雰囲気が変わるので、新鮮な気持ちでライドを楽しめるかもしれません。

3, 平日も楽しめる
ライドは週末だけで、平日は帰宅後に室内でローラーもしくは乗らないという方が多いと思います。特に週末だけ乗るという方は、悪天候によって数週間乗れない日が続くこともあり、それがストレスになることもしばしば。でも、平日の仕事終わりに開放的な屋外で汗をかくことができれば、心身を健やかに保つことに繋がります。

・デメリット

1, 普段のライド以上に体調管理に注意
週末のライドは体調が整った状態でおこなうのが普通だと思いますが、仕事(学校)終わりのナイトライドとなると、日中の活動の疲労が知らないうちに蓄積していることも。身体は動くけど注意力が低下する可能性も考慮して、無理をしないのはもちろんのこと、食事やサプリ等で栄養補給を欠かさないことが重要です。

2, 視認性の低下
視界が暗くなるので日中より見えにくくなるのは当然ですが、自分が見る視界だけでなく、周囲から見た自分も見えにくくなっていることを忘れがちで、むしろこちらの方が大事。自らの視界をしっかり確保するだけでなく、周囲から見つけてもらいやすくする工夫も同時におこなうことで、事故に遭う危険性はかなり減らすことができます。

■NIGHT RIDEにオススメのギア5選

・フロントライト – BOOKMAN VOLUME 800/1500

スウェーデン発のスタイリッシュサイクリングライトブランド”BOOKMAN”のトップモデルとなるVOLUMEシリーズ。最大ルーメン数がそれぞれ800 / 1500とかなり前方までしっかりと照らす光量なので、視界も確保できて安心です。また、ボディ横にあるダイヤルで直感的に光量を5段階調節できるので、アナログ的なUIも他に類を見ないチャームポイント。
ライトの性能だけなら他にも優れた商品はあると思いますが、ここまで見た目や操作感で遊び心のあるライトは他に見ないので、人と違うものが欲しい人にオススメです!
あと、ライトを付けずに夜間走行する人はいないと思いますが、道交法で夜間のフロントライト常時点灯が義務付けられているので、いかなる種類の自転車でも夜間走る方は必ずライトを点灯させましょう。

・リアライト – READY GO LUMIS Rear Light

台湾の工業デザイナーが手掛けるサイクルガジェットブランド”READY GO”の看板商品となるLUMISシリーズ。サドルに取り付けるリアライトを起点として、サドルバッグやフェンダー(泥除け)などをワンタッチで着脱できる画期的なシステムで、様々な用途に応じてアイテムチョイスが可能です。

道交法では後方は赤い反射板の装着が義務付けられていますが、反射板より点灯するライトの方が格段に視認性が高まるのでナイトライド必須アイテムです。ライト単品で購入するもよし、サドルバッグやフェンダーとのバンドルでお得に購入するもよし、お手頃価格ながらUSB充電対応なのも見逃せません。

・アイウェア – EKOI PH 調光レンズ

日中のライドでは、眩しさや紫外線から目を守り視界を保つことを目的としてサングラスを装着します。夜間ではその必要もないので何も付けずに走れると思われがちですが、ナイトライドでもアイウェアは必須アイテムだと断言します。
アイウェアは日差しに対するプロテクションだけでなく小さなゴミや埃、虫など様々な異物が目に入るのを防いでくれます。また、アイウェアがないと直接眼球に風を受け続けるので、ドライアイを引き起こす原因となります。

ここでオススメしたいのは、昼夜共に使える調光レンズ搭載のアイウェア。EKOIの最新サングラス”LUMEN”採用されているPH Red Lensは、紫外線量に応じて可視光線透過率がCat 0(80-100%)からCat 3(8-17%)と広範囲に変化。つまり、日中の強い日差しや反射光をしっかりと抑え、夜はクリアな視界を確保するので一つ持っておくと便利なアイテムです。

※EKOI LUMENのRed以外のカラーのPH調光レンズは、夜間の可視光線透過率が50%台(Cat 1-3)とRedレンズよりも30%ほど下がるため、視界を十分確保できない恐れがありますのでご注意ください。

・ヘルメット – Safety Labs X-EROS 2.0 MIPS

スポーツバイクに乗る上で、ヘルメットは必須アイテムと言っても過言ではないですが、安全性の高さはもちろんのこと”視認性の高さ”もナイトライドでは気にしたいポイント。
安全性の追求をテーマとするヘルメットブランド”Safety Labs”のほとんどの商品にLEDライトが後方に搭載されており、自転車事故で特に多い”後方からの自動車等の追突”を防ぐべく視認性を高めます。自転車から離れる際も、ヘルメットをかぶっている時は暗がりでも認識しやすくなるので安全ですね。

肝心の保護機能も、JCF公認のCE(EN1078)規格に加えてMIPS(他方向衝撃保護システム)を搭載しているので、頭部や首への衝撃を最小限に抑える働きも期待できます。

・リフレクター – BOOKMAN Reflective Vest

車体の前後に対してはライトを点灯することで存在がアピールできますが、横方向から見つけにくいということは意外と知られていません。そこで、周囲360度どこから見ても存在に気づきやすくするアイテムが”リフレクター”です。
前述のスウェーデン発のライトブランド”BOOKMAN”はリフレクトアイテムも豊富に展開しており、胴回りにリフレクトテープが巻かれたこのベストは存在感を高めるのにうってつけのアイテム。自転車を降りた後も視認性が高く、犬の散歩や夜間のランニングやウォーキングにも活用できますね!
他にも、足首やウェアの裾などに装着する小型のリクレクターでも、動きのあるものは人の目に止まりやすいので存在をアピールするのに有効です。何かしら身につけて走ることを心がけたいところです。

また、身につけるリフレクター以外にも車体に貼れるリフレクトステッカーも同ブランドから発売されており、ドレスアップと安全性向上の一石二鳥アイテムとなっています。

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安全のためのアクセサリーとはいえ、所有欲を満たすデザインや機能性にもこだわりたい、そういう欲張りなニーズにもお応えできるSHIFTAのナイトライドセレクションをご紹介しました。夏の長期化が謳われる昨今、快適にサイクリングライフを過ごすための選択肢として、是非ナイトライドを取り入れてみてはいかがでしょうか。
涼しいからといって水分補給を怠ると、これまた熱中症や脱水症の危険性が高くなるので、身体のケアも意識しながらサイクリングを楽しみましょう!

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