EKOIのロード用ヘルメットの中でロングランヒットとなっている定番エアロシリーズ「AR」の最新にしてフラッグシップモデルとなる「R-AERO」が満を持してリリースされました。
安全性はもちろんのこと、エアロダイナミクスと快適性、そして軽さの両立で定評のあるEKOIのエアロヘルメットがどのように進化したのか、同時期に開発されたサングラス「AEROLITE」と共に詳しく見ていきたいと思います。
R-AERO「DEFY the WIND-風に立ち向かえ-」
走行中の前面投影面積の90%近くがライダーの身体と言われますが、その中でもヘルメットが占める割合は少なくなく、身体のポジショニングやウェア同様にパフォーマンス向上にとって重要なギアとなります。ベンチレーションの多いヘルメットはクーリング効果や軽さでアドバンテージがあるものの空気抵抗が高く、一方で空気抵抗を限界まで下げて走行効率を上げるのがタイムトライアルヘルメットですが、クーリング機能が低く長時間走行に適さないというのがこれまでの通例でした。
ヘルメットメーカーは空気抵抗の削減とクーリング効果の両立を目指して技術革新に鎬を削る中、決戦で最高のパフォーマンスを求めるスプリンター、クライマー、タイムトライアル選手のために設計されたエコイの最新型エアロロードヘルメット「R-AERO」。
数ヶ月にわたる風洞実験を経て、あらゆるロードレースシーンにおいて優れた性能を発揮するよう設計されました。実戦では2025年のツール・ド・フランスからプロトタイプが投入され、現在はLOTTO-INTERMARCHEやNSN CYCLING TEAM、ASTEMO宇都宮BRITZENのメインヘルメットとして採用されています。
・エアロダイナミクス
最新のCFD技術を用いて設計され、風洞実験で最適化されたフォルムにより乱流と風切り音を大幅に削減し、巡航速度上昇や疲労軽減を実現しました。
風洞実験は本モデルだけでなく競合他社の商品も同様におこない、時速20km, 45km, 50km, 65km、ヨー角0°,5°,10°,20°、ポジションはロードとタイムトライアルと合計30を超えるパターンを計測。その結果、ヨー角が0°だと他社のエアロロードヘルメット水準と同等の空力効果でしたが、ヨー角が増えるとR-AEROの方が空力効果が高くなり最大で7ワット削減できることが確認されています。走行中は様々な角度から風を受けることから、より実戦で効果を得られるようエアロフォルムが最適化されていることになります。
また、エアロ効果が高いヘルメットはそうでない物と比較して、頸部への負担が軽減されることも大きなポイントです。エアロヘルメットはお世辞にもとても軽いとは言えませんが、空気抵抗による首への負担軽減によってそのウィークポイントを打ち消すことができると言えます。
・ベンチレーションシステム
CFD解析による独自の構造によりヘルメット内部に強力なエアフローを発生させ、他社のエアロロードヘルメットの水準と比較してクーリング効果が10%優れています。前方の3つのエアインテークから取り込んだ空気は、頭髪に堰き止められることなく後方へと抜けるべくライナー内側に深く抉られた通風溝を抜けていきます。
また、これら3つのエアインテーク以外に、額に接触する部分にも通気口が2箇所設けられており、額とヘルメットの間から後頭部へと風が抜けるようになっているので、走行中は常にヘルメット内部の空気循環が行われ、快適性を維持します。
実際に使用した感覚として、エアインテークから風が流入しているのが体感できるのと、ヘルメット内部の汗による髪の毛の濡れが抑えられていることに気づき、効果的にヘルメッ ト内部の空気が循環して冷却効果を高めていることがわかります。
・エアロなのに快適
Sサイズで250gと本格的なエアロロードヘルメットカテゴリーにおいてクラストップの軽量性を誇ります。エコイのヘルメットの中ではARシリーズの方が軽いものの、エアロ効果を高めることで頸部の負担を減らすことから、比較しても走行中は特別その重さを感じることはありません。
SからXLまで合計4サイズ展開で、アジア人にも適合するユニバーサルフィッティングを採用。傾向的にはARシリーズよりもGARAシリーズに近いシェル形状であり、筆者は普段AR14やAR16だとMサイズを着用しますがGARAはLサイズを着用し、今回のR-AEROもLサイズがフィットしたので参考にしていただきたい。
・最もコンパクトで安全なバックル「FIDLOCK COINTRAP」
わずか8gという驚異的な軽さを実現しながら、最高の安全性を確保するFIDLOCK製の新型マグネットバックルを採用。これまで採用していたスライド式のマグネットバックルよりも直感的に片手で操作しやすく、非常に小ぶりなのでライド中も全く気になりません。
オス側が円形状で、装着時もストラップが身体の動きに追随するので被り心地が格段に向上。バックル単体の重量は以前採用していた同社モデルの約半分となっています。
・より薄く、より細くなった新型ストラップ
強度を維持したままストラップの幅を10mmまで細くしたことで軽量化を実現。耳周りのストラップの取り回しは人間工学に基づいて設計したY字型仕切りによって優れたフィット感をもたらし、着用感が下がることから走りにより集中することができます。
・オーダーメイドフィッティング「New BOAダイヤル」
細かなノッチを備えたBOAダイヤルによって、サポート力と快適性のベストバランスを導きます。シューズを筆頭に広く使われている機構なので、軽さや耐久性の高さは言わずもがなです。
その他にも予備も付属するインナーパッドは通気性に優れた抗菌仕様で、汗で視界が遮られるのを防ぐために内側の通気口を防ぐことなく顔に沿ってパッドが備えられています。
・カラーラインナップ
White Black
White Silver
Matte Silver
Matte Black
空力特性を最大限高めるために新たに設計されたエアロサングラス「AEROLITE」
R-AEROと同時期に開発され、最大限のエアロ効果を高めたエコイの新型サングラス。昨年のツール・ド・フランスからプロトタイプの実戦テストが行われ、空力効果だけでなくフィッティングや視認性の向上も同時に実現しています。
・新設計のラップアラウンドレンズ
テンプル(フレーム)取り付け位置をレンズの内側に設け、顔の曲面に合わせた湾曲する"ラップアラウンド形状"にすることで空気抵抗削減を実現。特にレンズ上部のカッティングはR-AEROとの組み合わせで空力効果が高まるように設計されています。
また、顔に沿ってこめかみ部分まで湾曲するラップアラウンド形状に加え、ノーズブリッジの固定具をできるだけ小さくして死角を極限まで減らすことから、安全性が高まるだけでなくレース時も集団内でのポジショニングを有利に進めることができます。
もちろん、埃や虫などの異物の侵入を高確率で防げるだけでなく風の巻き込みや光の侵入も最大限カットすることができます。
レンズのボトム部分のカッティングは特にアジア人に適しており、頬骨がレンズに当たりにくいよう設計されているので、かけ心地が良くライドに集中することができる。フィッティング性の良さからレンズと顔の間隔を狭めることができるので、レンズがカバーできない視界を最大限減らすことができます。
・AEROLITEのラインナップ
偏光タイプのREVOレンズと調光タイプのPHレンズの2種類のレンズをラインナップしています。
■AEROLITE Revo(偏光レンズ)
Black / Revo Gold Lens
Black / Revo Ice Blue Lens(CAT 3)
White / Revo Red Lens(CAT 3)
■AEROLITE PH(調光レンズ)
Black/ PH Red Lens(CAT 0-3)
各レンズの透過率(VLT)
| Black / Revo Gold Lens | 12.53% |
| Black / Revo Ice Blue Lens(CAT 3) | 64.38% |
| White / Revo Red Lens(CAT 3) | 15.1% |
| Black/ PH Red Lens(CAT 1-3) | 15.78 – 87.94% |
・人間工学に基づいたテンプルデザイン
従来のエコイのサングラスで採用されてきた先端が可変式のテンプルではなく、通常のメガネのようにテンプルの先端を耳にかけて固定するタイプを採用。軽量で耐久性に優れ、破損に強いTR90素材を採用。ヘルメットの後頭部のアジャスターにも接触せず圧迫感のない装着感を実現し、テンプル部分の長さを4段階調整できるのでホールド性にも優れます。
また、ハイブランドのサングラス生産で知られるイタリアで作られており、プラスチックの10倍以上の衝撃耐久性を誇る100%ポリカーボネート製のレンズと共に確かな品質と安全性を提供します。
未知なるパフォーマンスを求めて
R-AEROとAEROLITEはプロライダーのベストパフォーマンスを導くために開発され、グランツールクラシックレースなどの欧州トップレースからTOJなどの国内主要レースに至るまで、今年も多くの選手の活躍を支えています。そして、一人でも多くのライダーからフィードバックを集め、製品開発へと活かすことでより良い製品の提供に繋がることをエコイは知っています。
エコイが考える現時点での最高のエアロヘルメットとサングラスであるR-AEROとAEROLITEは、エコイがレースの最前線に送り込む自信作です。多くの方に実際に手に取っていただき、是非その性能を体感していただければと思います。
→ R-AERO製品ページ
→ AEROLITE Revo(偏光レンズ)製品ページ
→ AEROLITE PH(調光レンズ)製品ページ